カテゴリー: Art

国立西洋美術館「ピカソとその時代」展

先日上野の国立西洋美術館で「ピカソとその時代」展を観てきました。

久しぶりに名画の数々に触れることができてとても良い時間を過ごすことができました♪

この絵画展はドイツのベルリン国立ベルクグリューン美術館所蔵のものであり、美術商のベルクグリューンさんのコレクションを収蔵展示されているものです。

タイトルの通り、主に「ピカソ」の作品が中心となっていますが、その他にも

パウル・クレー、アンリ・マティス、アルベルト・ジャコメッティなど名だたる画家たちの作品に重点が置かれています。

特に日本初公開のものも多くその中のいくつかの作品を今日はご紹介:

まずパブロ・ピカソの「黄色のセーター」

この絵画は見たことある方も多いと思いますが、恋人であったドラ・マールをクラシカルなキュビズム風に描いたものです。ドラは本人自身もアーティストで独立した女性でありその自信ありげな姿が椅子の座り方から伝わってきそうですよね。

パウルクレーはスイス出身のドイツ人アーティスト。表現主義、キュビスム、シュルレアリスムなど当時の前衛芸術運動のさまざまなスタイルから影響を受けた個性的なスタイルが特徴です。

上記「青の風景」も日本初公開のものです。

そしてアンリ・マティスはフランスのアーティストであり、フォービズム(野獣派)の発案者と言われています。彼はピカソの親友であり生涯のライバルであったと言われています。

色彩の魔術師と言われたマティスですが、上記の作品「雑誌『ヴェルヴ』第4巻13号の表紙図案」も日本初公開だそうです。

そしてジャコメッティはスイスの彫刻家として有名な人ですが絵画や版画の作品も多く存在しています。

上記の作品「広場Ⅱ」にも見られるように彼の作品の中では針金のように極端に細く、長く引き伸ばされた人物彫刻が有名です。上記の作品も日本初公開だそうです。

日本での展覧会はともすると海外からの貸し出された絵画に傷つくことを恐れてなのかとても照明が暗くそして解説の部分も小さな文字での説明で見えなかったりすることも多々あります。

前回行った「芸術×力」ボストン美術館展では日本の絵画が里帰りでとても楽しみにしていましたが、絵画の保存状態の悪いものも多く、ただでさえ、日本画は画面が小さいうえに、説明文も見えませんでした(;^_^A

それに比べて今回のピカソとその時代展は絵画の構成も良く、説明文も比較的見やすかく満足でした♪

秋は芸術の秋でもあります。この展覧会も上野で来年2023年1月22日までその後は大阪に行き2023年の2月4日から5月21日まで開催されます。

行かれる機会があれば、どうぞ行ってみてくださいね。おススメです!(^^)!

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メトロポリタン美術館展の印象的だった絵画

先日・国立新美術館で開催中の「メトロポリタン美術館」を観てきました。この美術館はご存知のようにニューヨークにありますが、今回はこの美術館の中のヨーロッパ絵画の中の巨匠たちの名画を公開中です。

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今回、この中でちょっと目に留まった作品をご紹介:

まず冒頭にある絵画はフランソワ・ブーシェ《ヴィーナスの化粧》

18世紀フランスのロココ美術を最盛期に導いたフランソワ・ブーシェは、官能的な神話場面や田園で男女が憩う情景をパステル調の色彩で華麗に描出した絵画により、王侯貴族に絶大な人気を博したそうでうす。

フランソワ・ブーシェはルイ15の愛妾ポンパドゥール夫人から15年以上にわたって寵愛されました。この《ヴィーナスの化粧》はもともと、ポンパドゥール夫人のために描かれたもの。

キューピッドと白いハトは、ヴィーナスの伝統的なアトリビュート(象徴物)だそう。華やかな雰囲気となまめかしさを感じさせるヴィーナスの表情もいいですよね♪

次にジャン=レオン・ジェロームの《ピュグマリオンとガラテア》

ジャン=レオン・ジェロームさんはフランス19世紀後半のアカデミズム絵画を主導した画家。

この時代は、市民社会の趣味の変化が保守的なアカデミズムにも様々な影響を与えたようで教訓性や難解さは敬遠され、感傷的でロマンティックな物語が好まれるようになりました。

そんな時代に描かれたなんともロマンティックな一枚だと思います。

この絵画はギリシア神話のキプロス島の王ピュグマリオンとガラテアの物語を絵画にしたものです。

自分が彫刻した女性像に恋をして苦しんだピュグマリオンが、ヴィーナスに祈ったところ、
女神のアフロディーテは願いを聞き届け、彫刻に命を吹き込みました。

画家のジェロームは、均整のとれた美しいヌードの女性像が硬い大理石から柔らかな生身の人間に変容し、ピュグマリオンとキスを交わす一瞬をドラマティックに描いています。

このお話って心理学・教育学の世界に言われている「ピグマリオン効果」と呼ばれるものなんですよね。

願望を実現させるにはどうしたらいいのでしょうか?

「ピグマリオン効果」というのはこのように、強く思い続ければどんな願いも叶うということなんですよね。そのストーリーを彷彿とさせるピュグマリオンとキスを交わす女性像・・人間に変化していく様子がなんともドラマチックですよね。

そしてもうひとつ

ジョルジュ・ド・ラ・トゥール《女占い師》

この絵画は今回の美術展の表紙にもなっているのでご覧になられた方もいらっしゃると思いますが・・

ジョルジュ・ド・ラ・トゥールさんは17世紀のロレーヌ公国(現フランス北東部)で活躍し、
ルイ13世の国王付き画家に任命されたほどの技量の持ち主でしたが、没後急速に忘れ去られ、
20世紀に再評価された画家だそうです。

右側にいる老婆の占い師を見つめる若者、そしてその若者が周りの女性たちから財布や宝飾品を盗み取られる場面が描かれています。

占いの情景は、17世紀初頭のカラヴァッジョの作例を皮切りにヨーロッパ中で流行したそうです。
ラ・トゥールの作品は、主題や明暗表現にカラヴァッジョの影響が感じられますが、
彼がこうした流行をどのような経路で知ったのか、いまだに判明していないそうです。

派手な色合いの風変わりな衣服が強い印象を与えていますね。

きっと占い師と盗みをする女性たちはグルなんでしょうね。何だかおかしいですよね。

もしかしたら、この占い師は私の祖先かもしれません?!・・って思ったら余計おかしくなりました(*^-^*)

今回ご紹介はしていませんが、この美術展はとっても豪華な画家のメンバー集結しています。

15世紀からのルネサンス絵画から19世紀の印象派の絵画まで、ラファエロ・ティツィアーノからカラヴァッジョ・フェルメールそして、ドガ・ゴッホ・セザンヌ・モネまでとても見ごたえのある絵画展となっています。

5月30日までの開催となっているのでお時間があればぜひ行ってみてくださいね。

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